宿題を忘れても注意しない・・悪いことをしても怒らないと・・子供に良い顔をしたい教師たち①

ダメ教師

学級崩壊を回避するチョットしたポイント!


1.気づいたら荒れている学校の生徒指導主事になっていた

A市の北中学校は地域で評判の「荒れている学校」です。

学級崩壊しているクラスも多く、その近辺の学校に勤務している先生たちは、誰1人として「勤務を希望しない」学校です。

私は北中学校に「甥っ子」と「姪っ子」がいたため、絶対に北中学校への移動はないと勝手に思い込んでいました。

しかし、気づいたときには、何故か私は北中学校の生徒指導主事となっていたのです。

異動の希望は出していなかったのですが・・・・。

いわゆる「行政異動」というもので、教育委員会や校長の御指名をいただき北中学校に異動することになったのです。

教員も所詮はサラリーマンです。

私は気持ちを切り替え、生徒指導主事として北中学校の「荒れ」や「学級崩壊」を改善するべく、指導や支援を行うことにしました。

2.荒れている学校には共通点がある!

私は多くの「荒れている学校」に勤務して来ました。

そこで、「プロ教師」たちから大切なことをたくさん教えてもらいます。

その経験から、私は「荒れ」について次のような考えをもっています。

「学校の『荒れ』は教師の指導力(支援力)不足!」
「教師の指導(支援)によって子供は良くも悪くもなる!」
「正しい指導や支援を行うことで『荒れ』は解消される!」

そんな私は「荒れている学校」に赴任した時、必ず「学校のルール」をシッカリと確認することにしています。

なぜなら、「荒れている学校」には「非論理的なルール」や「曖昧なルール」が多く存在するからです。

中には「論理的なルール」が存在しているにも関わらず「荒れている学校」もあります。

これは、教師1人ひとりが「個の考え」で指導や支援を行っている事で起こる現象です。

例えば、「服装のルール」があるにも関わらず、教師1人ひとりが「服装のルール」を軽視して、「個」の考えで指導した(しない)とします。

当然、教師によって言っている事が違うため、子供たちは「ルール」を軽視するようになります。

これが、「荒れ」の一歩となるのです。

3.宿題の提出日は夏休み明け2週間後?

私は最初の職員会議で資料の隅から隅まで、じっくり目を通しました。

すると、資料の中に「荒れ」や「学級崩壊」の原因となる可能性の高い「ルール」を複数見つけることができました。

その中の1つが「学習指導部」から提示されていた、次のような「ルール」です。

「長期休業明けの宿題は2週間後までに提出するように促す。」

この文章をおかしいと感じる方は少ないのでしょうか?

自分や自分の子供の夏休み明けのことを思い出して下さい。

夏休みの宿題を「いつ」提出しましたか?

夏休み明け「最初の日」ではありませんでしたか?

4.「宿題を提出しなさい」と言うと不登校が増える?

「長期休業明けの宿題は2週間後までに提出するように促す。」

これは、先生たちの裏目標というべきものです。

「夏休みの宿題をやってこない子が何人かいるだろう!」
「そんな子供に『明日までに出せ!』と言ってもムリだろうな~。」
「でも、2週間もあれば終わらせる事が出来るだろう!」
「夏休み明けの宿題は2週間後までに提出するように促そう!」

また、裏目標について次のように仰る先生もいます。

「宿題を厳しく取り締まると不登校の子が増えてしまう。」
「ムリをさせすぎるのは良くないだろう!」
「子供の気持ちに寄り添い、子供のペースでやらせた方がいい!」
「ノンビリやる位がちょうどいい!」など

宿題を厳しくして不登校になる子供は、それほど多くないのですが・・・。

そもそも、「やって来て!」ではなく「一緒にやろう!」が「寄り添う」だと思うのですが・・・。

5.これって本当に子供のためなの?

子供たちのためと言うのであれば、「夏休みのしおり」に次のように明記すれば良いのではないでしょうか?

「夏休みの宿題の提出日は夏休み終了後2週間以内です!」

実際、私は職員会議で「夏休みのしおりに明記する」提案をしました。

しかし、返ってきた意見は次のようなものでした。

「明記したら子供たちが宿題をやらなくなる!」
「夏休み明けに宿題をやる子が増える!」
「それでは宿題の意味がない!」
「知識の定着には、毎日、勉強することが大切だ!」など

また、「宿題を増やすと不登校が増える」に対しても、次のような提案をしました。

「提出を急かすと不登校になると言うのなら、事前に提出期限を伝えたらどうですか?」

『君は不登校になりそうだから、宿題はやらなくていいよ!』
『提出は2週間後でいいからムリしないでね!』
『宿題をやらなくていいから登校してね!』

しかし、この提案も却下されました。

「特別扱いをするのは良くない!」
「授業について行けなくなる!」
「そんな事を言うと宿題をやらなくなる!」など

6.宿題をできるようにするにはどうする?

私の考え方は北中の先生方とは完全に逆です。

「もし、やらない可能性が高い子供がいるのであれば、事前に声をかけたり、一緒にやったりすればいい!」
「自分で取りかかることが出来ないのであれば、キッカケを作って『作業興奮』状態をつくればいい!」
「夏休み中も電話をしたり、登校を促したり、声をかけたりして、確認をすればいい!」

また、宿題の提出期限のせいで不登校が増えてしまうと考えるのであれば、「期限を守れるようにするには何をすればよい?」と考えます。

「夏休みに家庭訪問をして一緒に宿題をやるのはどうだろう?」
「学校に来られるなら勉強会を開催しようかな?」
「後回しにならないように、夏休みの前半~中盤にかけて声をかけよう!」
「宿題をやった日は、親と連携して褒めよう!」
「確認をして『やらない日がなくなる』ようにしよう!」など

7.個別の支援を嫌がる教師たち

しかし、先生たちは私の考えを否定します。

否定する先生たちが最初に言うのは「子供のやる気」や「意志の尊重」についてです。

「ムリに学校に呼んだり、宿題をやらせるのは良くないと思います!」
「勉強はイヤイヤやっても身につきません!」
「やる気がないのにやらせるのは逆効果です!」
「勉強はやる気になれば、いつからだって出来ます!」
「子供の意志を尊重することが大切だと思います。」など

教員の多忙が世間に認知されてからは、次のように言う先生が増えました。

「夏休みに家庭訪問をするなんてムリ!」
「何で個別に補習をしなきゃいけないの?」
「他の仕事が忙しいので補習なんてできません!」
「教員は多忙なんだから、そんなこと出来ません!」
「先生の言うことは理想論です!」
「現実に1人ひとりの対応なんて出来ません!」など

それなら、夏休みの宿題をなしにすればいいのに・・・・。

8.宿題の提出と「荒れ」「学級崩壊」の関係

本題に戻ります。

「長期休業明けの宿題は2週間後までに提出するように促す。」

なぜ、この一文が「荒れ」や「学級崩壊」の原因となるのでしょう。

まず、次のように考える教師が増えます。

「やっぱり、あいつ(素行の悪い子供)は出さなかった。」
「どうせ、提出を促してもやらないだろうな!」
「職員会議で2週間の猶予があるから、まだ、注意しなくていいか!」

(2週間後)

「一応、2回は声をかけたけど・・・。」
「やっぱり、あいつは宿題をやらなかった!」
「まあ、注意はしたから、後は自己責任だな!」
「どうせ、言ってもやらないだろうし!」
「本人が損をするだけだから放っておこう!」

やる気のない教師たちは、この一文を口実に指導をしなくなるのです。

9.真面目な子供の心理

「長期休業明けの宿題は2週間後までに提出するように促す。」

このような対応を教師が行うと「真面目な子供」の心が教師から離れていきます。

「毎日、宿題をやったぞ!」
「私は最後の2日で終わらせた!笑」
「俺も何とか終わったよ!」
「疲れたけど、何とか終わって良かった~。」など

最後の2日で、慌てて宿題を終わらせたとしても、期限を守ったことは素晴らしいことです。

しかし、教師が2週間後までに提出を促す対応をとると・・・。

「え~、Aくんは宿題を出してないらしいよ!」
「何で先生は怒らないんだ!」
「何か2週間後までに出せばいいって言ってたよ!」
「Aばっかりずるいよな~!」
「先生は差別してる!」

さらに子供たちは次のように考えるようになります。

「俺も来年は夏休みが終わってからやろう!」
「私もそうする!」
「夏休み最後の2日、遊べば良かった!」

真面目な子供たちは「自分のガンバリ」が無駄に思えてしまうのです。

10.言っている事の矛盾に気がつかない教師たち

これに対して、次のように言う教師は少なくありません。

「人は人、自分は自分!」
「他人と自分を比べるのは良くない!」
「勉強は自分のためにするもの!」
「宿題をやらなかったAは後で後悔する!」
「Aは○年後の受験で損をする!」など

何度も言いますが、このような考え方をするのであれば、宿題をなくせばよいのではないでしょうか?

もちろん、勉強をやらない子は増え、「テスト」や「全国学力学習状況調査」の平均点は下がるでしょう!

しかし、先生たちは「他校や他県と比べるのは良くない!」と考えているはずです。

それなら、教育委員会や校長から何を言われても「他校や他県と比べるのは良くない!」と言い返せばよいのではないでしょうか?

11.付和雷同組の子供って?どんな子供たち?

クラスには30~40人の子供がいます。

30~40人も子供がいると、その中には必ず「真面目な子供」が2~3人はいます。

同様に、「ヤンチャな子供」も必ず2~3人います。

「学校の荒れ」や「学級崩壊」の原因が2~3人の「ヤンチャな子」だと思っている先生がいます。

しかし、これは間違った考えです。

実は「学校の荒れ」や「学級崩壊」の原因となるのは2~3人の「ヤンチャな子供」ではありません。

もちろん、2~3人の「真面目な子供」でもありません。

大切なのは「ヤンチャな子供」と「真面目な子供」以外の「付和雷同組の子供」なのです。

12.良い事は褒め、悪い事は怒る!

実は「学校の荒れ」や「学級崩壊」を防ぐのは簡単です。

先生が「当たり前の事を当たり前にする」対応をすれば良いのです。

「Aさんが悪口を言った!」→「Aくんを注意する。」
「Bくんが友達を手伝った!」→「Bくんを褒める。」
「Cさんが係の仕事を忘れずに行っている!」→「Cさんを褒める。」
「DくんとEくんがケンカをした!」→「CくんとDくんの2人を指導する。」
「Fくんが黙々と清掃活動をしている!」→「Fくんを褒める。」
「Gくんのロッカーが整頓されている!」→「Gくんを褒める。」など

当たり前の対応とは「悪いことをした子供は注意する」「良い事をした子供は褒める」という対応です。

しかし、最近は次のような考え方が主流になっています。

「子どもを怒るのは良くない!」
「優しく声をかけ、『心に落ちる』話をしなければダメだ!」
「子どもが自分の行動を反省し納得することが大切だ!」
「納得すれば、子どもは自然と良い行動を取るようになる。」など

そのため、「怒る」「注意する」「指導する」が出来ない先生が増えているのです。

13.付和雷同組の子供たちの心理

先生が「悪いことをした子供」を注意しないとどうなるのでしょうか?

2~3人の「真面目な子供」は、他の子の行動に振り回されず、「正しい行動」を続けることができます。

しかし、クラスの大多数を占める「付和雷同組の子供たち」は、悪い方に流されていきます。

「Aは宿題を提出していないけど怒られていない!」
「Bは授業中におしゃべりをしているけど注意されない!」
「Cは暴言を吐いてるけど優しく声をかけられたダケだ!」
「Dは先生を無視しているけど何も言われない!」

実は「付和雷同組の子供たち」が先頭に立って問題行動をすることはありません。

しかし、問題行動を起こす「ヤンチャな子供」を見て、いえ、それ以上に「教師の対応」を見て行動を起こすのです。

「○○先生は無視しても大丈夫そうだ!」
「△△先生は怖いから言うことを聞こう!」
「××先生はたまに怒るけど面白い先生だから・・・。」など

教師が「当たり前の事を当たり前にする」対応を行えば、褒める「ダケ」でなく指導を行えば、事前支援に力を入れれば・・・。

14.正しい声かけで200人中194人が提出!

「長期休業明けの宿題は2週間後までに提出するように促す。」

私は職員会議で、この一文の変更を求めました。

しかし、昨年度から北中学校にいて「荒れ」や「学級崩壊」を起こしてきた先生たちは強く反対します。

その結果、この一文はそのまま残されることとなったのです。

しかし、私は「生徒指導主事」と「学年副主任」の立場を利用して、新1年生(私の学年)には次のような対応を行いました。

① 始業式終了後に学年集会を開く。
② 宿題を全て終わらせた子供を挙手させる。
③ 全ての宿題を終わらせた子供に対し全員で拍手を送る。
④ 宿題が終わっていない子供に警告をする。

「明日の朝までに提出しない場合は、放課後、先生(私)と一緒にやってもらいます!」
「部活の顧問や親には生徒指導主事の先生(私)が連絡します!」
「もし、明日の朝までに終わらなそうな場合は担任に申し出て下さい!」
「どうするかは、担任と先生(私)で決めます!」

たった15分の学年集会でしたが効果は絶大でした。

翌日の朝までに全ての宿題を提出できなかった子どもは200人中6人ダケだったのです。

15.残り6人も3日以内に提出完了!

予告どおり、私はその6人と一緒に放課後の宿題会を行います。

分からない問題を教えたり、答えを写している子供を「見えていないフリ」をしたり。

その結果、夏休み終了後3日で全員が宿題を終わらせ、提出する事ができたのです。

ご想像どおり、この6人は全員が「ヤンチャな子供」です。

ただ、宿題会で全ての宿題を終わらせたこと、私や担任、親に褒められたことにより、その後、中学を卒業するまで宿題の期限を守るようになりました。

さらには、宿題を出す習慣が出来たことで基礎学力が定着します。

これにより、「全国学力学習状況調査」においては、全国平均+10点(ポイント)、県平均+12点(ポイント)という結果を出します。

※ 他学年の結果は「県平均」程度ですので、この学校の子供たちが特別に優秀というわけではありません。

16.あなたのお子さんの学校は大丈夫?

あなたのお子さんの学校は大丈夫ですか?

宿題を提出していない子はいませんか?

先生たちは、提出していない子供を支援(指導)していますか?

うやむやにして未提出のままになっていませんか?

もし、宿題の提出率が悪いなら・・・、未提出が許されているなら・・・。

あなたのお子さんのクラスは「学級崩壊」し、学校は「荒れる」かもしれません。

→「担任」や「学級崩壊」「対応」の悩みがある方はこちら!
→「学校の裏話シリーズ」アマゾン電子書籍で販売中!

コメント

タイトルとURLをコピーしました