教室はゴミだらけ!ロッカーはぐちゃぐちゃ!
目次
1.学級崩壊かどうかをチェックする2つのポイント
長年、私は生徒指導主事として多くのクラスを見てきました。そんな私は教室に入ったときに最初にチェックするポイントが2つあります。それが次の二つです。
①教室の環境
・ゴミは落ちていないか?
・ロッカーの上に私物が置かれていないか?
・ロッカーの中は整理整頓されているか?
・机はそろっているか?
・机の周りにプリントやノートが落ちていないか? など
②掲示物の状態
・丁寧に作られているか?
・内容は適切か?
・書いてある量は適切か?
・未提出の子はいないか?
・時期があっているか?
・先生からのコメントはあるか? など
実際に「学級崩壊」や「荒れ」ている学級(学校)では、総じて2つのポイントがおろそかになっています。
さて、このクラスの結果はどうだったのでしょうか?
2.ゴミだらけで机はバラバラ!ロッカーの上は私物だらけ!
このクラスの評価は完全にマイナスです。教室にはゴミが多く、ロッカーの上も中も乱雑になっています。先生の机上にも様々なものが山積みにされています。当然ですが、机は縦列も横列も全くそろっていません。
このような汚い状態では、ゴミが増えることはあっても減ることはありません。
ある学校に生徒指導主事として赴任したとき、校長から「学級崩壊クラス」の支援を命じられたことを思い出しました。
その教室もゴミだらけだったため、担任でもない私は常にホウキをもって、そのクラスをキレイにすることから始めました。
担任がクラスの子が「来る前」や「帰った後」に担任が教室をキレイにしていれば、ここまで学級崩壊しなかったかもしれません。
なぜなら、子どもたちは教員がしていることを常に見ているからです。
3.廊下にある個人掲示に「1学期の目標」が入っている子が・・・
掲示物も最悪でした。
最初に確認したのは「個人掲示」の内容です。私が授業参観をしたのが11月末でしたので、本来であれば「個人掲示」の場所には「修学旅行の思い出」や「学芸会の感想」が掲示されているはずです。
実際、何人かの子の「個人掲示」の場所には「学芸会の感想」が掲示されていました。
しかし、それ以外の子の「個人掲示」の場所には「学芸会の感想」は掲示されていません。その代わりに掲示されていたのが・・・・。
「夏休みの思い出」
「2学期の豊富」
中には「新しいクラスの仲間へ」という、4月の最初に作成された掲示物で更新がストップしている子もいました。
4.記入欄は10行なのに1行~2行がほとんど
内容もひどいものばかりです。
(学芸会の感想が掲示されている子たちの内容はしっかりしていました。)
・夏休みの思い出
「たくさんゲームをして楽しかった。」
思い出を書く欄は10行ほどあるのですが、最初の1行にしか思い出を書いていません。同様に10行ほどある「2学期の豊富」の欄には下記のようにかいてありました。
・2学期の豊富
「ケンカをしない。」
クラスの子たちのほとんどが「1~3行」しか内容欄に記入していません。ただ、4月の子たちの掲示物を見ると、丁寧にしっかり書いてある子がほとんどです。
想像するに、最初は子どもたちも真剣に掲示物の作成をしていたのでしょう。しかし、担任が掲示物の確認をしていないことがわかり、少しずつ手を抜くようになったのではないでしょうか?
そして、最終的には作成すらしなくなったと考えられるのです。
「えっ?」
「あんなに少しでいいの?」
「1行だけでも注意されないの?」
「○○くんたちは怒られてないぞ!」
「面倒だからテキトーにやろう!」
「あっ!」
「やっぱり何も言われない!」
「やらなくてもいいかも!」
やはり、クラスを学級崩壊させたのは、担任であると言わざるを得ないでしょう。
5.掲示物から学級崩壊が始まった日が分かる!
個人の掲示物はクリアファイルに重ねて入れていくタイプです。
隣のクラスの掲示物を確認すると、ほとんどの子の掲示場所には「学芸会の思い出」が掲示されています。1~3人ほどの子は、1つ前の掲示物であろう「修学旅行の思い出」が掲示されています。
私は「全ての掲示物が入っているであろう子」のクリアファイルを調べました。するとそこには合計で9枚のプリントが入っています。
しかし、学級崩壊状態のこのクラスで、9枚すべてのプリントが入っている子は35人中7人だけです。
(他のクラスでは、9枚すべてのプリントが入っている子は35人中、32~34人でした。)
9枚のプリントが入っている7人を除いた28人のうち、ほとんどの子の掲示が「夏休みの思い出」のプリントで止まっています。
このことからも、このクラスの「学級崩壊」がひどくなったのは2学期であることが想像できるのです。
6.習字の掲示は他のクラスと同じ5枚だけど・・・
このクラス(学年)には「個人の掲示」とは別に「習字」を掲示する場所がありました。そこを見ると、全ての子が「習字」を5枚以上、重ねて掲示しています。
『担任は習字には厳しいのだろうか?』
『習字の授業ごとに確実に掲示させているのだろうか?』
『もしかしたら、習字の授業は他の先生の担当なのだろうか?』
『その先生が確実に掲示させているのだろうか?』
このように考えながら、掲示されている「習字」をめくってみると・・・。
『同じ漢字が重なってる!』
『あ~、そういうことか~。』
もちろん、他のクラスも確認してみました。当然ですが、掲示されている5枚の「習字」は全て違う漢字のものです。
どうやら、担任は最近の授業で書かせた「習字」を重ねて掲示させていたようです。
7.習字をかさ増しした理由は?
「どうして、同じ漢字を重ねて掲示したの?」
このように感じた方も多いのではないでしょうか?
「掲示物ファイルには、入っていないプリントがあるのに。」
「全員がそろっていないのに。」
「どうして習字だけは全員そろえさせたの?」
25年間、教員として働いてきた私は「理由」を次のようなものであると推測しました。
「数日後に教育委員会の指導主事が来るの?」
「教室の掲示をチェックされるからやらせたのでは?」
子どもたちに「教育委員会のエライ先生が来るから掲示物を作成しなさい」とは言いにくいものです。そこで担任は次のように考えたのではないでしょうか?
「掲示の『感想』や『思い出』を全て書かせるのは時間がかかる・・・。」
「文句を言う子もいるだろう・・・。」
「そうだ!」
「明日は習字の授業だ!」
「習字だけなら何とか書かせることができる!」
「そこで書いた習字を重ねればいいんだ!」
「さすがに指導主事が習字をめくることはないだろう!」
※ 実際、私が授業参観をする翌週に「教育委員会の指導主事訪問」が予定されていたことが後に分かりました。
8.掲示物に「夜露死苦!」や「殺す!」の文字が!
その他の掲示物もひどいものでした。
例えば、「班」や「係の役割」を紹介する掲示物では・・・。
「班の目標:新しい彼氏と仲良くする。元彼を無視しない。」
「班の目標:○○(歌い手)のファンを増やす。」
「意気込み:仕事をやらないときがあります!」
「でも、怒らないで下さい!」
「仲間へ一言:夜露死苦!」
「仲間へのお願い:係の言うことを聞かなかったら殺す!」
これらの掲示物のほとんどは「殴り書き」「汚い字」「雑」に書かれています。さらには、どの掲示物も現在の「班」や「係」の物ではないようです。
担任も1学期は掲示物を確認していたようですが・・・。
2学期に入り「真面目に書かない」「注意をしても聞かない」子たちに対して、指導(支援)をやめてしまったようです。
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